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itsudemo45395

兄をドヤ顔で送った帰り道

免許取り立ての18の時。兄を駅まで送ってほしいと言われ得意顔で駅まで送っていった。その駅は普段利用する最寄駅ではなく、乗り換えをしなくてもいい、国道沿いにある駅であった。駅そばの大きめのバスロータリーに停めて兄を下ろし、意気揚々と自宅方向への道へハンドルを切った。
しばらく走ると赤信号。ブレーキ踏んで停車した目の前に、さながら荒野の決闘のように別の車と正面で対峙していた。運転手が素っ頓狂な顔をしてこっちを見ている。
なんだ?なんでクルマと向かい合ってるんだ?無い頭で考えた刹那、冷や汗がぶわっと飛び出した。

おれ、逆走してたんだ。

信号が青に変わる。震えながらハンドルをゆっくり反対車線へと滑り込ませ、何事もなかったように自宅へと戻った。

あの時。
赤信号にあたるまで、たまたま一台も車が来なかった。トラックとか正面から来ていたら死んでいたかもしれない。あの日、一度失った命と考えると、逆境にあたってもこれくらいなんだ、と思えるし、いま生かされていることを大切にしなければならないな、とも思う。
大きめの道を走ってる時、何も怖いものがなかった、いや無知であるがゆえに、標識すら認識してなかった恥ずかしい自分を思い出す…。

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最終更新日:2016-10-20 00:26

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